2009/01 のエントリー一覧
26日、3Di OpenSim Enterprise Version 1.0 Beta 無償提供開始しました。まだという方は、ぜひ、チャレンジしてみていただければと思います。
既にインストールされている方からは、貴重なご意見が続々と寄せられて来ています。本製品は、betaと名うってはおりますが、非商用での利用については、ほとんど制限をかけていません。つまり、個人の方が楽しむのであれば、実質フリー版といっても過言ではありません。また、期限は6月までと一応してありますが、その頃までには、なんとか次期バージョンのBeta版を提供したいと思っていますので、半永久的にご利用できるものといえるかもしれません。
3Di OpenSimは、オープンであることが何よりも大切。インターネットがさまざまな人の手によって一歩一歩進み今日にいたったように、3Diも常に外からの意見を積極的に取り込んでゆきたいと考えています。
ところで、今回のEnterprise版の目玉は、なんといっても3D CADインポート機能といえるでしょう。セカンドライフでも似た機能でスカルプテッドプリムという似たものがありますが、それとは全くしくみが異なります。
一応、オフィシャルには、3Ds Max対応としていますが、Google SketchUp などさまざまなCADツールで作成したCADデータを、プリムに変換せず、メッシュ形式のまま、仮想空間内に置くことができるのです。 このようにすると、当然、仮想空間の作業も、これまでとは全く異なってきます。セカンドライフは、どちらかというと仮想空間の中でモデリングをする過程を共有することを重視した結果、通信をやりとりしながらプリムを組み合わせてモデリングをしてゆくスタイルをとっています。しかし、3Di OpenSim Enterprise Versionの場合は、モデリング時は仮想空間への接続はせず、一般的な3DCGソフトの中で、メッシュ(面)単位でモデリングを行い、一番最後に仮想空間サーバーにコンテンツをアップロードすることになります。モデリングのフェーズと、公開して楽しむというフェーズが明確に分離されます。このスタイルはメリット、デメリットともにあると思いますが、既存のWebサイトの構築のように、HTMLをエディタで作成して、最後にサーバーにアップロードして公開というスタイルに近いものです。
これにより、クリエーターは、3Di OpenSim Serverに接続しなくとも、作業を行うことができますので、集中してモデリング作業ができると思います。また、このようなしくみにすることのもうひとつのメリットは、どのような複雑な形状でも1つのメッシュとして扱われますので、複数のプリムを複雑にリンクさせてつくられたものに比較して、通信回数が減少し、ビューアでの描画効率も向上させることができるため、低性能なPCでも表示可能になります。
現在、開発中の仮想空間オーサリングソフトウェア「3Di Studio」は、様々な3D CGフォーマットに対応し、レイアウトされたコンテンツをメニューの中から直接3Di OpenSimサーバーにアップロード(インポート)可能になる予定です。それまでの間は、RealXtend Viewer(OpenSim派生コミュニティRealXtendチームが開発したセカンドライフビューアベースのカスタムビューア)に搭載されているインポート機能で代用する形となっています。

まだ、ベータ版ですので不具合、使いずらさ等、多々あると思いますが、多くの方々からのたくさんのバグ報告、ご意見、お待ちしております。
新年あけましておめでとうございます。
昨年末から世の中暗いムードが漂っていますが、そんなことに浸っていても何もいいことはありません。
これを自分自身チャンスととらえて、今年は何か面白いことをさまざまな協力者と一緒に盛りたてていきたいと思っています。
そんなわけで年末から改めてこの「インターバースの本質とはいったい何?」ということをいろいろと考えています。
もう何年も前のことになりますが、以前、私は製造業界で3DCGを用いたバーチャルファクトリーシミュレーションの仕事をしていました。
例えば、自動車の工場にある工業用ロボットなどが、実際に溶接をする際、無理のない角度になっているかなど、仮想空間上でシミュレーションできるわけです。
さらに、さかのぼると、私は学生時代、ゲームの開発に携わっていましたが、何らかのアクションを起こすと、それをきっかけとして何かが起きるようなしかけをいろいろとほどこします。つきつめると、これも一種のシミュレーションといえるかもしれません。
では、インターバースは、それと何が違うのか?
単に3Dというだけでは、Web3Dで十分ですよねw
それは、CGMやアバターのコミュニケーションによって生じる予測不可能な偶発性と、誰もが気軽に共有体感可能な簡易シミュレーションといったことなのではないかと思います。
企業側からみた場合、これまで、自分たちが伝えたい商品は、コンテンツの中に意図的に計算されて(つまり、規則性をもって)置かれるのがWeb1.0。さらにSNSのような相互連鎖を加えたのがWeb2.0でした。
しかし、実際のリアル世界は、そう簡単にシミュレーションできるものではなく、むしろ、偶発的要素が大半を占めています。
とあるプロジェクトであった話ですが、ある企業の商品の大ファンである一個人が何気なく趣味でつくったものが、結果的に企業にとって非常に良い宣伝となったという話もあります。また、関連して、これまでのマーケティング手法ではななかなか引き出せなかった新たなニーズ(本音)をそこから引き出すことができたという話もあります。
つまり、本来は、量よりも質なわけで、それをリアルの世界できるならば最もよいのですが、限られた資源の中では、どうしても質よりも量、客の滞在時間は可能な限り少なくして回転率をあげるといったことに走りがちです。
そう考えてゆくと、質と資源の効率化を同時に提供できるのが、もしかしたら、インターバースなのかもしれません。しかも、それは、気軽に体感できるシミュレーションと、偶発性という2つの要素が絡み合って、よりリアルに近いコンテンツ提供が可能になる。まさに、これこそがWeb3.0とよばれる新しいインターネットビジネスモデルであり、インターバースなのかもしれません。
鎌田卓 / Kamata Taku
(3Di株式会社取締役 CTO)